2026年9月8日
WordPressのブログが止まる本当の理由|記事が増え続けるサイトへの乗り換え方
WordPressのブログが止まるのは、やる気の問題ではありません。記事を1本出すまでに、道具を10回持ち替えているからです。サイトの持ち方を変えると、この持ち替えがゼロになります。
前回、弊社のサイトが「本文が1文字も入っていないHTML」を配っていた話を書きました。記事を9本書いても、検索エンジンには空っぽのページに見えていたという事故です。
あれを直したあと、もうひとつ考えたことがあります。
本文が届くようになったとして、記事を書き続けられるのか。
正直、無理でした。弊社は3ヶ月で9本です。月3本。しかもそのうち何本かは、書こうと決めてから公開まで2週間かかっています。
記事を1本出すまでに、道具を10回持ち替えている
数えてみてください。
- ネタを決める
- 下書きをどこかに書く(メモアプリかWordかChatGPT)
- 管理画面を開く
- 貼り付ける
- 見出しを整える
- 画像を作る(別のツール)
- 画像をアップロードする
- 本文に差し込む
- プレビューを見る
- 公開する
10回、道具を持ち替えています。1本あたり2時間くらいでしょうか。
AIを使えば「書く」のところは10分になります。ところが体感はほとんど変わりません。残った9個の継ぎ目が、そのまま残っているからです。
そして人は、継ぎ目の多い仕事を後回しにします。だから記事が止まります。
サイトを「ファイル」として持つと、継ぎ目が消えます
WordPressは、管理画面という「入口」を持っています。だから記事を出すには、必ずそこを通る必要があります。
これを、サイトそのものをファイルの集まりとして持つ形に変えます。具体的には次の3つを組み合わせます。
役割 | いま(WordPress) | 移行後 |
|---|---|---|
サイトの中身 | WordPress(サーバー上) | GitHub(ファイルの保管場所) |
表示 | レンタルサーバー | Vercel(表示専用・仕事のサイトは月20ドル〜) |
ブログ記事 | WordPress管理画面 | microCMS(無料の範囲で運用可) |
ドメイン | いまのまま | いまのまま(表示先だけ切り替え) |
メール | レンタルサーバー | いまのまま。変更なし |
記事を1本出す手順 | 道具を10回持ち替え。約2時間 | 指示1回。約15分 |
変わるのは置き場所だけで、ドメインもメールもそのままです。そして記事を出す手順が、10回の持ち替えから1回の指示になります。
実際の操作はこうなります。
「〇〇についての記事を書いて、公開しておいて」と一度打つ。
それだけです。見出しの構成も、本文も、画像の生成も、サイトへの反映も、続けて実行されます。人が持ち替える回数がゼロになります。
先日この説明を、あるお客様に画面共有でお見せしました。実際にその場で指示を打って、記事が画像つきで出てくるところまで見ていただいた。返ってきた言葉がこれでした。
「コピペの時間を奪われるのが、うざすぎるんですよね」
ここだと思います。作業時間そのものより、持ち替えの回数が人を止めています。
この構成は、大手企業がすでに使っています
弊社が独自にやっている変わった構成ではありません。記事の保管に使う microCMS は、公式の導入事例で次のような企業が公開されています。
企業 | 移行の目的 | 出た効果 |
|---|---|---|
ニフティ | 20年前の独自CMSの老朽化 | ランニングコストが10分の1に |
KINTO(トヨタ系) | セキュリティ強化と表示速度改善 | 高速化とセキュリティを両立 |
NTTドコモビジネス | ヘルプポータルの運用効率化 | 更新のたびにエンジニアを呼ぶ状態をゼロに |
エイチームライフデザイン | WordPressの複雑化からの脱却 | 記事公開までが7日から1日以下に |
大手が移行している理由は、セキュリティと保守コストです。ただ、社員数の少ない会社にとって一番効くのは、たぶんそこではありません。記事を書く担当者がいない、という問題のほうです。
ランニングコストは、月20ドルほど増えます
ここはよく聞かれるので先に書きます。
- microCMS ー 無料の範囲で運用できます
- Vercel ー 仕事のサイトは有料プラン(公開作業をする人1人につき月20ドル)。無料プランは規約で商用に使えません
- いま使っているレンタルサーバー ー 解約しないでください
最後のところだけ注意が必要です。ドメインの表示先はVercelに向けますが、メールアドレスがレンタルサーバーを経由していることがほとんどです。解約するとメールが止まります。サーバー代は残る、と考えておいてください。
それでも、記事を1本出すたびに発生していた2時間が消えることを考えると、割に合う話だと思います。
Vercel を仕事のサイトに使うときは、無料プランの条件と、有料にしたあとの請求のされ方を先に知っておくと安心です。あとから調べたVercel の料金と、請求を止める設定を別の記事にまとめています。
ひとつだけ、必ず指定してください
ここが今日いちばん大事なところです。
AIにサイトを作らせると、高い確率で「本文がHTMLに入らない構成」になります。
AIに文章を書かせて、出てきた原稿を毎回自分で直している方へ。その直し方を、次の原稿に引き継ぐ方法をまとめた記事を、LINEで無料でお送りしています。弊社でAIの原稿を実際に直した記録と、そこから取り出した7つの判断基準、コピーして使えるチェックリストを載せています。
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