2026年10月20日

コピーライティングとは? 読んだ人に動いてもらう文章を書く技術のこと

コピーライティングとは? 読んだ人に動いてもらう文章を書く技術のこと

説明文:コピーライティングとは、読んだ人に買う・申し込む・返信するといった行動をしてもらうための文章を書く技術です。足りないのはセンスや文章力ではなく「相手の言葉」だということ、売り込みっぽくならない書き方、AIに何を渡すか、いま出している文章の最初の1行を直す手順までまとめました。

自分の商品を、自分の文章で売っている人から、こんな言葉をよく聞きます。

「ゴリゴリすぎて違う」
「結局売り込みか、みたいな感じ」
「私らしくない」

だから言い回しを柔らかくする。売れている人の型をまねる。AIに頼んで書いてもらう。

それでも反応が変わらない、という声をよく聞きます。AIに頼んだ人からは、こう聞きました。

「プロンプト渡してるのに、くるものが全然違いすぎる」

求めているのは、強い言葉で押す文章ではないはずです。売り込まずに、自分の言葉のままで、読んだ人が自分から動いてくれる文章。

押して買わせるより、読んだ人が「これ、私のことだ」と思って自分から手を挙げてくれる。そのほうが、売る側も買う側も気持ちがいい。この記事は、そういう文章を書くための道筋です。

コピーライティングとは? キャッチコピーのことではないの?

コピーライティングとは、読んだ人に行動してもらうための文章を書く技術です。行動とは、買う・申し込む・LINEに登録する・DMに返信する、といったこと。

「コピー」と聞くと、テレビCMの短い一言のような、気の利いたキャッチコピーを思い浮かべる人が多いと思います。けれど、この記事で扱うコピーは言葉遊びの技術ではありません。LPの本文、SNSの投稿、メール、DM。読んだ人を次の一歩に進ませる文章は、全部コピーです。

SEOのライティングが「検索で見つけて、読んでもらう」ための書き方なのに対して、コピーは「読んだあとに動いてもらう」ための書き方です。セールスライティングは、ほぼ同じものを指す呼び方です。

売れないのは文章のせい? それとも商品のせい?

反応が無いと、まず文章を疑いたくなります。けれど、効く順番には上下があります。

コンセプト > オファー > コピー。

コンセプトは「誰の、どんな悩みを、どう解決する商品か」。オファーは「何を、いくらで、どんな条件で差し出すか」。コピーは、それを伝える文章です。アメリカのコピーライター、ゲイリー・ハルバートも、弱いオファーは強いコピーでは補えない、と言っています。

直す順番も同じで、コンセプト、オファー、コピーの順です。書き直すときに言い回しから手を付けると、コンセプトとオファーが合っていないまま、表現だけが変わります。

では、自分の場合はどちらなのか。測って確かめた方法ではなく理屈ですが、見分ける目安が1つあります。

直接会って話すと買ってもらえるのに、文章だと反応が無いなら、文章の側を疑う。会って話しても買ってもらえないなら、先に「誰に・何を差し出すか」(コンセプトとオファー)を見直す。

会って話すとき、人は相手の顔を見て、相手の言葉に合わせて話し方を変えています。文章には、それができません。会えば売れるのに文章で売れないなら、商品ではなく、会ったときにしている「相手に合わせる」が文章から抜けている、と考えられます。

売り込みっぽくならずに売ることはできるのか

できます。売り込みっぽさの正体は、押しの強さではないからです。

文章が売り込みに見えるのは、出発点が「自分の言いたいこと」になっているときです。商品のこだわり、自分の経歴、会社の自慢。書いた本人には大事なことでも、読む人が欲しがっている話ではありません。

弊社の講座では、これを「魚にケーキを与えるな」と教えています。自分が好きなものではなく、相手が食べたいものを出す。

弊社が子育ての講座のチラシを作っていたとき、いちばん上に置く一文の案として「子供が変わる前に親が変わる」が出ました。弊社の代表は、それを見てこう言っています。

子供が変わる前に親が変わる。これは伝えたいことであり、相手が欲しい言葉ではないんだよね

正しいことでも、相手が欲しい言葉でなければ、届きません。

弊社自身も、同じ所で外しています。2026年8月、営業のためにインスタグラムからDMを約20件送りました。返信は1件も来ませんでした。送った本人は、あとでこう言っています。

「確かに普通の文章で送ってたかも」

相手が誰で、いま何に困っているかから書き始めていない。自分が伝えたいことを、丁寧な言葉で並べただけ。押しは強くなかったのに、反応はゼロでした。

センスや文章力がないと書けないのか

「コピーライティングはセンスが必要なんじゃないか、文章力が必要なんじゃないか」。よく聞く思い込みです。

センスや文章力は、あれば書くのが楽になります。それは間違いありません。ただ、反応が無い文章に足りていないのは、たいてい別のものです。

足りないのは、相手の言葉です。

弊社の講座では「リサーチが8割、コピーは2割」と教えています。書けないのは文章力の問題ではなく、読み手のことを調べきれていないから、という意味です。

弊社の代表が、スタッフの書いた文章を「ほぼ全直し」することがあります。理由は文法や語彙ではありません。代表の言い方はこうです。

「この言い方、このお客さんやらないよね?」(言わないよね、の意味)

直しているのは書き方ではなく、この人はこう言うか、言わないかの判断です。その判断ができるかどうかは、相手の言葉をどれだけ持っているかで決まります。

書く前に決めること:誰に、何を差し出すか

書き始める前に、調べるものは3つあります。

お客さん・競合・自分の商品。

いちばん大事なのはお客さんです。悩み、不安、願望を、推測で埋めずに本人に聞きます。問い合わせの文面、DMの返信、面談で言われたこと、LINEに届いた一言。そこに、お客さんが自分の言葉で書いた悩みが残っています。

競合は、同じお客さんに誰が何を言っているか。自分の商品は、それを使うと相手の暮らしがどう変わるか。

誰に向けて書くかは、1人の顔が浮かぶまで絞ります。弊社の代表は、文章を書くときの感覚をこう言っています。

文章として考えるんじゃなくて、友達として考えてる

「30代の女性」では、話しかける相手の顔が浮かびません。「先週DMをくれた、あの人」なら浮かびます。

反応がある文章とない文章は、どこが違うのか

同じ商品を、2通りに書いてみます。下はどちらも、この記事のために作った例です。商品は「朝のオンラインヨガ教室」。

A:自分の言いたいことから書いた文章

朝のオンラインヨガ、新クラスを開講しました。経験豊富な講師が、一人ひとりに合わせて指導します。初心者の方も大歓迎。お気軽にご参加ください。

B:相手の言葉から書いた文章

家族を送り出して、ソファに座ったら、もうお昼だった。そんな朝が続いている人へ。家族を送り出したあとの15分、パジャマのまま、画面の前で体を伸ばすだけのクラスです。終わるころには、今日やることが頭に浮かんでいます。

Aに書いてあるのは、全部、売る側が言いたいことです。新しい、講師が上手い、誰でも歓迎。間違いは1つもありませんが、読んだ人が「これ、私のことだ」と思う場所がありません。

Bは、読む人が実際に過ごしている朝から始まります。最後は、ヨガそのものではなく、その向こうにある自分の一日が書いてあります。

この「向こうにあるもの」を、ベネフィットと呼びます。商品の特徴から「だから」で2回つなぐと、たどり着きます。

  • 特徴:家族を送り出したあとの時間に、オンラインでやる15分のヨガ
  • だから メリット:送り出したその足で、家を出ずに、パジャマのまま参加できる
  • だから ベネフィット:ソファに座り込む前に体が動いて、残りの午前中を自分のペースで始められる

多くの人は、メリットで止まっています。メリットは「この商品にはこんな良さがある」という、まだ商品の側の話です。人が欲しいのは物ではなく、それを使ったあとの気持ちです。だから、最後の一段まで言わないと、読む人は自分の話だと受け取れません。

Bの1行目は、この記事のために作った例です。ただ、実際の文章で「ソファに座ったら、もうお昼だった」のような一言を書こうとすると、机の前で考えてもなかなか出てきません。お客さんが問い合わせや面談で口にした言葉の中に、そのまま転がっています。弊社の代表はこう言います。

「いい文章を書いても、最初の一行が終わってたら、もうマジで見られない」

PASONA などの型は使ったほうがいいのか

PASONA は、問題・親近感・解決策・提案・絞り込み・行動の順に話を並べる型で、6つの英語の頭文字をとった名前です。話の順番の目安として使えます。

型を使うと売り込みっぽくなる、と感じるなら、原因は型ではありません。中身になる相手の言葉が無いまま、型の枠だけを埋めているからです。「問題」の欄に自分が想像した悩みを書くと、読み手には「分かったような顔をされた」としか映りません。

型は器です。入れるものは、お客さんの言葉。売れた文章を集めてまねる「スワイプファイル」も、同じ考え方で使います。やるなら、売れたLPの1行目を集めて、その1行が誰のどんな言葉を拾っているかを、横にメモしていきます。

AIに書かせると「なんか違う」になるのはなぜか

弊社でも、AIで書いた投稿の表示が10〜20回ほどで止まる日が、3日続いたことがあります。そのときは投稿を一度休み、表示が取れていた投稿をもとに、少しずつ立て直しました。

ほかにも、LINEに登録してもらうためのLPをAIに書かせたら、商品を売るためのLPができあがったことがあります。目的を伝えていなかったからです。

AIの文章が「なんか違う」になる理由は、人が書いた場合と同じです。

出てくる文章の中身は、入れた素材で決まります。

AIは、渡されなかった相手の言葉を知りません。書く順番や形式だけの指示(例:「共感→問題提起→解決策の順で、600字で」)を渡すと、どこかで見たような、誰にでも当てはまる文章が返ってきます。弊社の代表は、その頼み方について「それでいいものが出たためしがない」と言っています。

順番と字数はそろっていても、誰に向けて、何をしてもらうための文章なのかが、AIには分かりません。その頼み方に入っていない、AIに渡すものは、次の3つです。

  • この文章を読んだ人に、何をしてほしいか(登録か、購入か、返信か)
  • お客さんが実際に言った言葉(問い合わせやDMからそのまま)
  • 読んだあと、お客さんにどうなってほしいか

そして、出てきたものをそのまま使わないこと。弊社の代表も、AIが出した文章を読んで、「この人は言わない」ことを決めて、直しています。

LPをAIに作らせるときは、デザインより先に文章だけを書かせて一度止めると、目的のずれにその場で気づけます。AIにLPを頼むときの順番と、止めたときに何を見るかは、別の記事に書いています。

弊社が文章を直すときに見ている、たった1つのこと

弊社の代表が文章を見るときの基準は、1つです。

言った言葉に対して、「え、待って待って、それちょっと聞かせて」って、他の話を中断してでもなるか

立ち話の最中に、相手が思わず聞き返したくなる一言になっているか。代表は、自分の広告の反応が良い理由を、この基準で説明しています。

発信している人
聞き返したくなる一言って、どうやって作るんですか?
弊社
まず、相手がいまどう思っているかを書き出します。そのうえで、1つはめちゃくちゃ言い当て、1つはまったく違うことを言います。言い当てられると聞きたくなる。思っていたのと違うことを言われると、続きが気になります。

弊社の代表が、ホームページ制作の案内を例に出したときの組み立てはこうです。

  • 相手の頭の中:「AIでも作れそうだから、お金を払うのは嫌だ」
  • 言い当てる:「AIでも、作れはします」
  • 違うことを言う:「でも、自慢できるようなサイトにはなかなかならない、という声が多いんです」

読んだ人が「俺じゃん、これ」となって、続きを読む。代表は、そう言っています。

実際に直した理由も、同じ線の上にあります。

さきほどの子育ての講座のチラシには、「六名の保護者様に起きた変化」という見出しがありました。読む人には、何の六名なのか分かりません。「受講した保護者様に起きた変化」に直しました。意味が伝わらない言葉は、どれだけ正確でも、立ち話なら素通りされます。

営業メールは6回書き直しました。自分たちの話から始めていたのを、相手のサイトの話から始めるように変えています。「根本から見直しませんか」という一文も使わないことにしました。相手のこれまでを否定する言葉だからです。

どれも、文章の上手い下手ではなく、相手がそれを聞いて身を乗り出すかで決めています。

明日やること:いま出している文章の最初の1行を、相手の言葉に替える

全部を書き直す必要はありません。1本だけ、1行だけです。

1. いま出している文章を1本選ぶ
LPでも、固定の投稿でも、DMのひな形でも構いません。

2. その最初の1行を読む
主語が自分や商品になっていないか。「新しく」「こだわりの」「お気軽に」で始まっていないか。

3. お客さんが実際に言った言葉を集める
問い合わせ、DMの返信、面談のメモ、LINEに届いた一言。悩みや愚痴がそのまま書いてあるものを、5つほど。
手元に無ければ、直近で話したお客さん(買ってくれた人)2〜3人に「買う前、何に困っていましたか」と聞きます。同じ悩みの人が書いた口コミや、質問サイトの書き込みを読むのでも構いません。

4. その言葉から1行目を書き直す
思いつかなければ、ChatGPT などのAIに、下の文をそのまま貼ります。

私は(商品・サービスの内容)を売っています。
下は、お客さんが問い合わせやDMで実際に書いてきた言葉です。言い回しは変えずにそのまま貼ります。

(ここに貼る)

この言葉を使って、私の(LP・投稿・DM)の最初の1行の案を5つ出してください。
条件:
・お客さんが自分で言いそうな言い方にする。私や商品を主語にしない
・お客さんが言わないような、大げさな言葉は使わない
・この文章を読んだ人にしてほしいことは(登録・購入・返信など)です
・読んだあと、お客さんにどうなってほしいかは(ここに書く)です

5. 声に出して読む
友達との立ち話で、その1行を言ったとします。相手が「え、待って、それ聞かせて」と言いそうなら、それで出します。言いそうになければ、3に戻って言葉を足します。

どこまで確かなの?

  • 直す前と後で反応の数字を並べた例は、この記事には入れていません。DMの約20件・返信0件、AIの投稿の表示10〜20回は、弊社の社内の記録です。
  • 定義や「リサーチが8割」は弊社の講座で教えている考え方で、ほかの分け方もあります。

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